今日は私が新米カウンセラーとしてスタートを切った頃にハマってしまったワナを体験談として
お伝えしたいと思います。
実は2つのワナにはまりました。
一つ目は・・・嬉しくて「カウンセリングをやりだしたよ!」と友人知人に話し始めた頃の失敗。
辻 :「心理カウンセリング、始めたんだ〜」
友人:「カウンセリング?それって精神病ケアのような?」
辻 :「違うの、そういうのは臨床心理士の資格がなければ出来ないんだけどね、
私のは仕事や恋愛、生きがい、お金、転職などの悩みを聞かせてもらう民間カウンセリング」
友人:「ふーんそんなのあるんだ?話を聞いてくれるの?」
グチ聞いてくれるだけなら、別に友達と飲みに行けば十分のような気がするけど・・・」
辻 :「えーっと、それだけじゃなくてね、私の勉強してるのは欧米で主流の分析型っていうやつで・・・」
友人:「分析型?何をどう分析してくれるの?」
辻 :「要は、アクセルを一生懸命踏んでいるのに進まない・・・こんな感じになっている時ってあるでしょう?
例えば会社を辞めたいのにやめられないとか、離婚したいのに出来ないとか、NOと言いたいのに
言えないとか」
友人:「あ〜あるある!痩せたいと思ってるのに痩せられないとか!」
辻 :「そう、それそれ!そういう時に私達って悩むんだよね。で、そういう時ってね、私達みんな、
頭ではこうしたい!っていう気持ちがあるんだけど、同時にもう一つ、ほぼ真逆の本心も
持ってたりするんだよね。」
友人:「どういう事?」
辻 :「えーっとね、痩せたいと思うのに食べちゃうよね?だからなかなか体重が減らない・・・」
友人:「そうそう!食べるのを控えられないの!(笑)。」
辻 :「そういう時ってね、心理学的に言えばもう一つの本心があるんだよね。痩せたくない本心というのか」
友人:「え〜!嘘?!」
辻 :「ホントなんだよ。例えば潜在意識に、全く真逆の本心が隠れてたりするんだよ。」
友人:「え〜?!嘘だぁ、ホントに?」
辻 :「例えばこんな本心。『ありのままの飾らない自分を好きになってもらわなければ本当の恋愛とは
言えない。たとえ痩せた自分・・・つまりムリをしている自分を好きになってもらっても、それじゃ後になって
本当の自分を見せたときに失望されちゃうかも知れない。なら、最初から痩せてない状態で
自分の内面をちゃんと真剣に好きになってくれる人と恋愛しなきゃ意味がない。という事は、
ありのままの状態・・・痩せられない状態の私を認めてもらわないと!』」
友人:「うわ〜、何それっ!」
辻 :「カウンセリングしなきゃ、こういった本心にはなかなか気付けなかったりするんだけどね、
こういう本心があったりする時、私達はなかなか結果が出せないんだよね」
友人:「て事は、どれだけダイエットを頑張ってもだめじゃん!」
辻 :「そうなんだよね。もしもムリしてダイエット頑張ってステキな恋愛を手に入れられたとしても、
お付き合いが始まった途端、苦しくなったり不安になったり、本当の自分を知られたらどうしよう、
絶対に失望させてしまう・・・って考えて怖くなったり。だから恋愛がうまく行きにくくなったり」
友人:「カウンセリングを受ければ、原因が分かるんだ?」
辻 :「そうそう、そんな感じ!」
友人:「それはすごいよ!いいよ〜!でもやっぱりまだ、どんな事をしてもらえるのかが、
イメージつかめないな〜。ちょっと試しにやってみてよ。ちょうど悩んでる事があるんだ」
辻 :「いいよいいよ、やらせて!」
友人:「じゃあお試しって事でいい?」
辻 :「うん!」
とまぁこんな調子で、そのままズルズルと無料でカウンセリングがスタート。
新米の私としては、『プロモーションと考えればいいか♪友人相手にお金を支払ってもらうのも、
何だか気が引けるし。練習にもなるし♪』と考え、CM&修行のような調子でカウンセリングを
行いました。
もちろん、めっちゃくちゃ真剣に。
すると、けっこう上手く行ったりして、友人からよろこんでもらえ、私も感激!
少しすると、その友人づてに他の知人までもが私に電話を掛けてきたりしてますます嬉しくなりました。
こうして、だんだんとパターンが出来上がってきました。
最初は、“民間カウンセリング”“分析型カウンセリング”というまだ目新しく知名度の低い仕事
についての説明などをするのです。
するとたいていの場合、途中から相手のかたは『相談事』を話し始めます。
私も楽しいのと光栄なのとで、ついついそのまんまカウンセリングモードに突入。
「わ〜!すごい〜!そんな事、30年生きてきて気がつかなかったよ!」
と驚かれたり感激されたり。実際にこの無料のデモンストレーションで現実が変わったかたも出てきて、
私はもっと好調に♪
この調子で行くと、私は一気に人気カウンセラーかも?!
な〜んて能天気になるぐらい、私は浮かれてました。
と こ ろ が っ。
そうは問屋がおろさなかったのでした・・・!!
この後、私に何が待っていたと思います?
そう、最終的にはみんながかわるがわる毎晩のように、私に電話をかけてくるようになっちゃったのです。
相手は、自分ひとりだけが電話をしていると思ってる。
けれど私の元には、毎日大勢の人が掛けてきます。
電話の内容は、当然『相談事』。
私の無料相談は、仕事から帰宅してから毎晩夜中過ぎまで続くようになりました。
毎日毎日・・・無料の相談所は大賑わい!
だけど私は休む暇もなく、夜中過ぎにカウンセリングが終わると急いで入浴、就寝。
そして朝から仕事に向かい、終わって帰宅するとまた電話がひっきりなしに鳴る・・・。
「また相談があって掛けちゃった。今回はちゃんとお金を支払うね」
と言ってくれる人に、「いいよいいよ!」と返事をする私。
だから誰一人からもお金を頂かず・・・とにかく電話は全て相談事から始まり、相談事に終わるのでした。
それでも私はよく、「あの時のAさんの相談は解決したのかな?」
などとベッドの中でまであれこれ考えていたものです。
事の顛末が気になりました。
そして、しばらくしてからAさんと会うことになり、「ねぇ、いつかのあの事、その後どうなった?」と聞きました。
Aさん:「へっ?何のこと?」
辻 :「だから・・・彼氏と別れることになるかも知れないって2週間前に電話で言って来てくれた話。
・・・その後 彼とは話し合いができたの?」
Aさん:「ああ〜〜!(と、やっと思い出した様子。)あの彼氏ね〜、あははは〜(笑)。
実は今は別の人と付き合ってるんだ、あれから急展開でね〜、でもお陰で今はラブラブよ♪」
辻 :「えっ?!(かなりビックリ。でも気を取り直し、何とか笑顔で応対)そ、そっかぁ〜、ともあれよかった〜!」
こんな事も頻繁に続きました。
みんな、つらい時や寂しい時にだけ私に掛けてくるのです。
そしていい出来事が起こった時には掛けてはこないのです。
やがて件数があまりにも増えてしまい、私は少し疲れてきいました。
私も神様じゃなくただの人なので、疲れてくると、最初の頃の謙虚な姿勢は失われていくものです(^_^;)。
だから、「勉強のために無料でさせていただこう」という気持ちもこのころにはかなり薄らいでしまっていました。
「これはプロモーションだと思おう、頑張ればいい評判が立つかもしれないし、
そうすれば深刻に悩んでいた人が来てくれるかも知れないし」
こんな風に前向きだった心も、徐々に変化していきました。
「私って・・・何だか都合のいいように扱われてる気がする・・・」
「つうか、甘えてない?」
慢性的な疲れのせいで、身体も重くだるくなり、誰かにグチを言いたいけれど、
カウンセリング内容には守秘義務があるため人には話せず・・・。
こんな私に、最後のとどめが待っていました・・・!
ある夜中。電話が鳴ったのです。
4時近かったと思います。
家の電話が鳴り続けていました。
しばらくして、やみました。
私はそのまんま再び眠りに入ってしまいました。
すると、また鳴るのです。
寝ぼけた状態でぼんやり目覚め、かんまんな動きでやっとこさ受話器を取ろうとすると、
タイミング悪くそれは切れました。
私はまた眠りかけました。
けれどまた電話がなりました。
ここでとうとう、同居人が起きてキレました。
「何時だと思ってるんだ、お前の友達は!!(怒)」
また電話が鳴りました。
今度は慌てて、電話に飛びつきました。
辻 :「はいっ?!」
Bさん:「もうっ!耀子ちゃんカウンセラーだとか言ってるけど、ホントは私の事なんてどうでもいいでしょ?!」
いきなり怒鳴られました。
辻 :「(ビックリ)は・・・???」
Bさん:「だって私がこんなにもつらい時に、電話に出てくれないなんて・・・!!あまりにもひどすぎる!!!」
ちなみに私は翌朝、同居人から大目玉を食らいました。
「寝られない!!!いい加減にしろ!」と。
そしてここ数ヶ月の私の行動に対して、キレられました。
毎晩何本も掛かってくる無料カウンセリング電話。
それが夜中まで続くこと。
その事に対しても、同居人はすさまじくストレスを溜めていたのです。
でも、ストレスを溜めていたのは何も同居人だけではありませんでした。
何を隠そうこの私も、ひどく疲れていたのです。
最初はありがたがってもらえていた私の無料カウンセリング。
そのはずだったのに・・・途中からは、『耀子ちゃんはいつだって電話で悩みを聞いてくれる人』という風に、
相手にとっては当たり前になっていました。
とは言え私はそれでも、とても言えなかったんです。『今日はカウンセリング料を頂きます』と。
「お金はまた今度ね・・・!」
「ああ、いいよいいよ、今度でいいよ!」
つい、こんな風に言ってしまうのです。
最初に無料で『自分の腕を磨ければ』と思って始めてしまったせいです。
これが、私がハマった『新米当初・最初のワナ』でした。
今から思えば、これは自分自身が招いた結果でした。
私は、当たり前みたいに無料でどんどん電話してくる友人知人に関して「甘えるな!!」と怒っていました。
けれど、友人知人は全く悪くなかったと思います。
悪かったのは、全面的に私です。
なぜなら、さっきも書いたとおり、『修行になれば』と思って電話を取っていたからです。
“無料でいいや、自分の腕を磨ければ。”
こう思っていたからです。
“お金を頂かない代わりに、こっそり練習させてもらう。”
これって、何て失礼なことでしょうか。
相手を無断で練習台にしていたのですよ。
しかも、それが相手のためになると思っていたのです、いい事をしていると。
確かにカウンセリングのおかげでいい結果が出たりもしてたので、完全に間違ったことをしていたとは
言えないかも知れません。
でも・・・やっぱりこれは失礼な行為でした。
最初から「お願い、相談者さんの役をやってもらえない?練習台になってもらっていいかな?」と
断りを入れて承諾を得てから始めていたなら、話は全く別なのです。
けれど、私は当時すでにプロを名乗っていました。
休日にはカウンセリング料を頂いて、企業の中の社員さんをカウンセリングしたり、
セミナー講師をさせて頂いたりしていました。
もしも一旦プロを名乗ったなら、かたや有償で行い、かたや同じ事を無償で行なう・・・これは絶対にダメです。プロとしてタブーです。
なぜなら、カウンセリング料を支払ってくれた人たちに対して、とても失礼な行為に当たるからです。
その上私は、友人相手だから「お金を下さい」と言いにくくてなかなか言えないという自分の気持ちを
ちゃんと直視せず、逆に自分に向けて言い訳をし続けていたのです。
「これは練習だと思おう、修行だと思おう」
「これはプロモーションなんだ。CMだと思おう」
・・・知らずに私から練習台にされた友人知人は、本当に気の毒です。
そう、私は友人からお金を頂く事に対して無意識的に気が引けてしまい、
そんな気の弱い(自信のない)自分を変える代わりに、相手を練習代、
つまり『利用する位置』に置いたのです。
だから、しっぺ返しが返ってきました。
彼らから利用されたのです。
もちろん、友人知人も悪気など全くありません。
私を利用してやろうとたくらんだわけでもありません。
でもこの、『悪気がない』というのは本当にやっかいなのです。
悪気がない=自分では気付かずにそれをやっている、って事だからです。
まさしく『無意識的にやっている』のです。
だから、気付かない限り治せません。
私は自分が友人知人に対して失礼なことをしているのだと気付くまで、ずーっと心の中で彼らを
「甘えないで!」って責めていました。
それも堂々と(笑)。
というわけで。こんなワナでした。
このワナは、カウンセラーだけでなくネイルや美容師、マッサージのお仕事をされているかたにも
多いワナではないでしょうか。
占い師さんとかもネ。
特にカウンセラーやコーチは、『ただしゃべったらいい、人の話を聞けばいい、誰にでも出来て
技術のいらない仕事』と思われがちです。
なので尚更、友人知人は悪気なく相談事の解決法を聞いてきます。
どこからが日常会話で、どこからがカウンセリングなのか?
その線引きって難しいものですよネ。
なので今の私は、あれ以来『友人知人をカウンセリングしない』と決めています。
それでも今だって友人知人が何か悩みを打ち明けてくれて、そのまま何となく成り行きで
「ねぇ耀子ちゃん、私、どうすればいいと思う?」
と聞いてくることがあるものです。
でもそんな時にも、カウンセリングしません。
もちろん個人的な意見として、何かをコメントする事はあります。
けれども解決に導くような心理分析は一切行わない事に決めているのです。
ただし、今回のお話を読んでくださったあなたが今から私と同じ価値観を持つ必要などありません。
ましてや、同じようにしなければならない、というお話ではないんですよ?
「どうすれば自分は納得できるのか」
「どういう風に行動する自分が格好いいと思えるか」
答えは人それぞれ、100通りの正解がありますもんネ。
ですのでどうぞ、あなたはあなたが納得のいく行動を取って下さいネ♪
ではまた次回♪
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今日のまとめ
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「友人相手だからといって、プロになった以上無償で行なわない。
・・・これが私が最初に決めたこと。」
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by; 辻 耀子 (ありのまま.com)
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